救急医療における超音波検査の重要性

横浜市立大学病院 救急科 講師 
小川 史洋 先生

はじめに。

救急科診療において、超音波検査は必須のスキルであり、救急外来で自由自在に操れることが必須となります。当施設では、救急外来のみならず、入院から退院まで一貫した治療体制を救急科でとっており、集中治療管理・病棟管理をすべて行っている中で、いつなんどき変化する可能性がある急性期患者はもちろん、慢性期の患者における病態変化に細心の注意を払っており、その病態変化には超音波検査での評価は必要不可欠であります。
さらに、災害時における災害現場・診療所での診療には、超音波検査はトリアージを含め、現場での診療には欠かせない検査であるため、その携帯性と操作性が非常に重要であります。

日々の診療のどのようなシーンでポケットエコーをご活用されていますか?

救急外来及び集中治療室においてはVenue及びVenue Goを使用し診療にあたっており、より多機能で解像度もよい超音波検査を行っています。しかし、一般病棟においては医療経済的に考えても各病棟に同等の超音波検査機器を常備するのは現実的でなく、よりコンパクトで携帯性の良い超音波検査機器が重宝されます。集中治療部での超急性期を脱した後、急性期・慢性期における一般病棟での日々の心機能評価、深部静脈血栓症(Deep Venous Thrombosis; DVT)予防のための下肢静脈血流評価では日常的にポケットエコーを使用しており、それ以外にも尿道バルーン抜去後の排尿機能評価や血液検査異常による胸部・腹部臓器機能評価など気軽に使用しています。
超音波を用いた診療技術は近年目覚ましく進歩しており、その検査から得られる情報の幅が一昔前に比べると遥かに向上していると感じています。そのため、求められる技術も高くなっており、日々の修練が欠かせないため、Vscan Airのような超音波装置は、コンパクトで高精細しかも直感的で操作性に優れているのでとても重宝しています。
研修医や専攻医をはじめ若手医師の指導においても、超音波検査の侵襲度は極めて低いため、患者診療において集中治療室・一般外来問わず日常的にポケットエコーを使用し、その指導にあたっています。

Vscan Airを使ってみていかがでしたか?

以前よりVscan Extendを使用しており、有線であっても超音波検査機器として使用法が簡便で、汎用性も高く、非常に重宝しておりましたが、Vscan Airはさらに「有線」の煩わしさ?(そこまで煩わしいわけではありませんでしたが)が軽減され、さらにハンドリングが良くなりました。BluetoothとWi-Fiダイレクトで接続されており、解像度も従来のVscanよりさらに良くなっており、しかも、スマートフォンサイズやタブレットサイズといった画像投影デバイスも用途に応じて使うことができることにメリットを感じます。例えば、災害現場など極力小さいもので、最低限の診断をするためにはより小さいスマートフォンサイズのデバイスを選択したり、一般病棟などで詳細で、大きく見たい場合にはタブレットタイプを選択できるといったメリットは非常に大きいと感じています。起動も速いため、緊急時にそれほど待つことなく検査ができるところに大きなメリットを感じます。
Vscan Extendではボタンを押してGain controlやDepth controlをしていたものが、Vscan Airではスマートフォンやタブレットを使用するのと同じように画面で直感的にできるのが非常に使いやすいところかと思います。

今後のVscanシリーズに期待すること

直感的なインターフェースとワイヤレスでの解像度の高さはとても満足しています。プローブは本体機能を内蔵している影響もあり、少し重く感じますが、非常に携帯性もよく、逆に重量感が安定感につながっていると思います。今後は医師の働き方改革によるタスクシフトや僻地診療など遠隔診療においてより効果的に超音波検査による評価ができるようなシステムの開発や、高度なITテクノロジーを用いることにより、画像をより手軽に分かりやすく表現できるようなシステムの開発を期待します。
※使用者の経験に基づく記載であり、GEヘルスケア・ジャパン株式会社が仕様値として保証するものではありません。
製造販売:製造販売:GE ヘルスケア・ジャパン株式会社
販売名称:汎用超音波画像診断装置 Vscan Air
医療機器認証番号:303ACBZX00012000

JB13896JA