リアルタイム超音波ガイド下穿刺におけるVscan Airの有用性

東京大学医学部附属病院放射線科 助教
久保 貴俊 先生

検査や診療・治療について、取り組み・想い・こだわりを教えてください。

私は放射線診断医としてIVR(International Radiology:画像下治療)を行っています。長い歴史を持ち、国内での施行件数も年間10万件程度あるIVRですが、心臓カテーテルや脳血管内治療と比べると、患者さん・医療関係者ともに認知度が低い分野であり、放射線科医が行う治療と言うことで放射線治療と勘違いされることも少なくありません。IVRは幅広い疾患に対して治療・検査・緩和いずれの目的でも行える低侵襲なアプローチであり、診療の様々な局面で良い選択肢となる手技だと思っています。一人でも多くの困っている患者さん・医療関係者にIVRの恩恵を受けていただけるように、日々の技術研鑽だけでなく手技の改良や普及、後輩の指導にも邁進しています。

ポケットエコーをどのようなシーンでご活用されていますか?

IVRの様々な手技における穿刺局面で主に使用しています。最も多く使用しているのは、中心静脈ポート(CVP)留置のための中心静脈穿刺(主に内頚静脈)と末梢挿入式中心静脈カテーテル(PICC)挿入のための尺側皮静脈穿刺です。特に中心静脈穿刺においては、近年医療安全面からリアルタイムエコーガイド下穿刺が必須とされております。画質ならびに操作性のすぐれたポケットエコーは安全な穿刺を達成するためには欠かせないと感じています。静脈穿刺以外でもカテーテル治療のための大腿動脈穿刺や軟部腫瘍やリンパ節の針生検、リンパ管造影のための体表リンパ節穿刺など様々な手技におけるリアルタイムエコーガイド下穿刺で、ポケットエコーを活用しています。
手技でエコーを使う場合には使いたいと思ったときにすぐ使える手軽さがとても重要です。ポケットエコーは名前の通りポケットからさっと取り出して使用できる手軽さがあり、リアルタイムエコーガイド下穿刺の心理的ハードルを大きく下げてくれる、IVRにはなくてはならない機器になっています。

Vscan Airを使ってみていかがでしたか?

まずは画質の良さに驚きました。どの手技においても穿刺対象病変、穿刺経路の解剖学的構造、穿刺針が遅延なく明瞭に描出されるので非常に助かっています。実はVscan Airを使用する前は無線エコーの描出能にはあまり期待していなかったのですが、実際に使用してみるとこれまで使用していた血管穿刺用有線エコーより画質はむしろ良好でした。当科では現在も血管穿刺用有線エコーを所有していますが、私はVscan Air導入直後にその性能の良さに驚かされて以来、Vscan Airだけを使う様になりました。 有線エコーでリアルタイムエコーガイド下穿刺を行っていた頃は、モニター位置を自由に設定できない・有線ケーブルが術野にかぶってしまって邪魔になるなど、フラストレーションがたまる場面が多々ありました。しかし、Vscan Airを使用するようになってからは、モニター位置を自由にセッティングでき、ケーブルに煩わされることもなくなったので、非常に快適なリアルタイムエコーガイド下穿刺ライフを満喫しています。またVscan Airは取り回しも非常に簡単なので、有線装置を使っていた時代と比べてリアルタイムエコーガイド下穿刺施行への心理的ハードルが大幅に下がったのも大きな恩恵です。以前はブラインド下で穿刺することが多かった当科の大腿動脈穿刺も、今では全例Vscan Airを使用してリアルタイムエコーガイド下穿刺で行っています。Vscan Airは非常に直観的で使いやすい装置ですので、初学者や経験の浅い若手の先生のリアルタイムエコーガイド下穿刺の習熟スピードも、有線装置使用時に比べて向上した印象があります。 当科ではVscan Airを主に血管撮影室で利用していますが、持ち運びしやすいサイズと重さなので、造影CT検査でルート確保が困難な症例やCTガイド下手技でエコー所見も確認しておきたい症例など、血管撮影室外であってもエコーを使いたいと思うような場面で気軽に持って行って使用できます。防水性能が高く、本体が丸洗い・消毒できるのも気に入っています。Vscan Airを使えば気軽に場所を選ばずリアルタイムエコーガイド下穿刺を行えるので、病棟や外来、訪問診療などでルートが取りにくい症例でも活躍するのではないかと思います。

今後のVscanシリーズに期待すること

本体性能については現状でも十分満足していますが、より軽量化し、連続使用時間が伸びれば、さらに利便性は向上すると思いますので今後の改良に期待しています。
一方で、現状のVscan AirのプロモーションはPoint of Care用途がメインと感じます。私自身デモ機を借りるまでは穿刺時のガイドとしても使えれば良いな程度に考えておりましたが、センターラインマーカー含めVscan Airはとても使いやすく、今では欠かすことのできない機器となっています。ぜひ、Vscan Airの機能をさらに多くの医療関係者に伝えるプロモーション活動を期待しています。
※使用者の経験に基づく記載であり、GEヘルスケア・ジャパン株式会社が仕様値として保証するものではありません。

製造販売:製造販売:GE ヘルスケア・ジャパン株式会社
販売名称:汎用超音波画像診断装置 Vscan Air
医療機器認証番号:303ACBZX00012000

JB13895JA