COVID-19に対するRevolution Maximaの有用性

千葉大学医学部附属病院
放射線部 川上 裕也 様
  • 病院紹介

    当院は、感染症指定医療機関であり、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)罹患患者の受け入れを行っています。2020年2月初旬から受け入れを開始し、集中治療室(ICU)を8床、一般病棟を60床のコロナ病床に転用するなどの病棟編成を行い、2021年1月中旬には200人以上の患者を受け入れました。当院におけるCOVID-19のCT撮影はAI Deep Learning 3Dカメラ(DLカメラ)によるオートポジショニングが可能なRevolution Maximaを使用して行っています。今回はRevolution Maximaを使用した当院のCOVID-19のCT撮影において、有用性が高いと感じた点を紹介します。

  • 自動ポジショニングによりCT装置への接触が大幅に減少

    自動ポジショニング機能により、撮影技師のCT装置への接触が減少することを蛍光塗料とブラックライトを用いて、他機種CT装置と比較しました。Fig.1に当院の各装置におけるCOVID-19撮影時のワークフローを示します。撮影技師の両手には蛍光塗料を塗布し、日常業務で行う寝台操作を行い、CT装置への接触の痕跡を調査しました。他機種CT装置では複数箇所の接触痕があるのに対して、Revolution Maximaを使用した場合は、接触頻度が軽減していることが分かります。(Fig.2)

  • CT装置の環境清掃もスムーズに行える

    病院内感染防止のために撮影後のCT装置や周辺環境の清掃を行うことは重要です。環境清掃においても他機種CT装置と比較し、清掃のしやすさや清掃度合について調査を行いました。Revolution Maximaは液晶パネルが汚染のホットスポットとなりますが、凹凸がなく平面であるため清掃する際に拭き残すことがありません。(Fig.3)したがって、患者ごとの清掃もスムーズに行うことが可能であり、環境清掃に最適な構造であるといえます。

まとめ

JB01315JA