病院紹介
武蔵野赤十字病院は東京都武蔵野市に昭和24年に設立され、現在の病床数は611床です。母体や小児を含む救急車を１日平均29台受け入れている多機能病院です。
地域がん診療連携拠点病院（高度型）、災害拠点病院、地域周産期母子センター、脳卒中センター、三次救急医療施設、東京都肝疾患診療連携拠点病院などさまざまな機能を有していて、地域の急性期入院医療に特化しています。

はじめに
当院のCT装置は、GE社製Revolution CT（256列）、Revolution GSI（64列）、Revolution Maxima（64列）の3台構成です。
Revolution CTはDECTであり、検出器幅も広いため冠動脈や頭部3D-CTAなどの検査を中心に行っています。Revolution GSIは救急外来に配置しており、救急領域の撮影においてもDECTを活用できる環境になっています。Revolution Maximaは当院のDECTではない唯一の装置ですが、その他の検査を数多く行う汎用機として活躍しています。今回Revolution Maximaでは検査のスループット向上を助ける機能が多く搭載されていたので、ご紹介いたします。

機能紹介
① 大容量管球
7MHUの高性能管球で、管球のクーリングの発生が少なく、造影ダイナミック撮影が集中しても、滞りなく検査を行うことができます。

② 検査室内のタブレットでの患者情報の確認
ガントリに装備されたタブレットにより患者登録、確認まで検査室内で行うことができるため、患者の取り違えのリスクも減り、検査をスムーズに行うことができます。

③ 自動マルチフェーズ設定
多時相の撮影を行う際に、造影剤注入開始時間からの時間を入力するだけで撮影開始時間が自動で設定されるため、２相目以降の撮影開始時間の計算が不要になり、プロトコルからの撮影条件や範囲の変更などにも容易に対応することができます。

④ 自動位置合わせ
検査室にあるAIカメラによりワンタッチで位置合わせをすることができるため、ボタンの押し間違えなどのミスがなく、すみやかにスカウトの撮影ができます。また、Y軸の精度も正確でありスキャンセンタでの撮影を望むことができます。
体幹部の検査での手動位置合わせと自動位置合わせのDFOVの中心を比較しましたが（図1）、自動位置合わせの精度が良く、個人によるバラツキが低減しスキャンセンターでの撮影が可能となり、画質の向上にも寄与していることがわかります。

Covid-19患者のCT撮影フロー
当院では、中等度のCovid-19患者が多く入院しており、Covid-19陽性を事前に伝達され撮影する機会があります。
撮影手順として、病棟看護師が外来患者などとの接触を避けてCT室まで案内をします。
CT検査室では、ガウン、手袋、フェイスシールドなどをしてポジショニング、患者確認などの準備をします。
その際、Revolution Maximaでは、自動で位置合わせを行うため患者との接触を最低限に減らせます。
患者と接触した看護師、放射線技師は別室に移動し、操作室で別の放射線技師が撮影を行いゾーンニングをしています。その際も、Revolution Maximaで患者情報の確認を検査室内だけで完結できるため、検査室と操作室を隔離することができます。
撮影終了後、別室に待機しているスタッフにより移動などを行い、病棟看護師と帰棟します。
原則、Covid-19患者の撮影時には放射線技師2名で対応していますが時間帯によっては難しいこともあり1名で対応する場合があります。その際にも、Maximaの機能（AIカメラ・タブレット）を最大限に利用し患者との接触を最小限にすることが可能であり、感染予防策にも繋がっていると考えています。

まとめ
Revolution Maximaでは、安全かつスループットのよい検査がおこなえていると考えています。Covid-19の影響で繁忙している状況下ではとても助かっています。今後も Revolution Maximaの性能を活かせるように努力していきたいと思います。

※お客様の使用経験に基づく記載です。仕様値として保証するものではありません。
販売名称： Revolution Maxima (レボリューションマキシマ)
医療機器認証番号： 301ACBZX00013000

COVID-19患者に対する Deep Learningカメラ搭載CTの活用

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