進化したポケットエコーは在宅医療の現場に欠かせない有用な診断ツールとなる
医療法人鳥伝白川会 理事長
「ICUで救命した患者さんたちが退院後、どうやって暮らしているのかが気になり始めたことがきっかけです。在宅医療がまだ一般的でなかった当時は、具合の悪い患者さん本人が病院に出向いて受診しなければいけませんでした。高齢の患者さんは、たとえ救命できたとしても後遺症や障害が残るなど元の生活には戻れない方が多く、このまま手放していいのか、というジレンマが強くなる中で、以前から温めていた宮古島で本格的な在宅医療を行う構想を実現するため1997年に開業しました。」
在宅で求められる迅速な判断に役立つ
「ポケットエコーは診察しながらリアルタイムで体の中の動きが見えるので、理学所見で当たりをつけた判断が適切だったのかがすぐに分かります。特に高齢の患者さんは聴診器や触診による見立てが外れてしまうことも少なくありません。正確な診断ではなく、膀胱の残尿量や肺に水が溜まっていることを確認するなど“迅速な判断”をするための重要なツールとして、ポケットエコーは日々の診療に欠かせない存在となっています。」
エコーによる的確な診断で予後が大きく改善
これまで肺は空気を多く含む臓器のため、生体内の軟部組織と空気との境界で超音波が100%反射されることからエコーでは評価できないと思われてきた。しかし、超音波画像特有の多重反射像であるアーチファクトが特徴的な像を呈するAラインやBラインのようなケースにおいては、診断に有用な情報として活用できるため、その構造を理解することが大切になる。
②は僧帽弁閉鎖不全(MR)と診断した88歳女性の画像。心不全の既往歴を持ち、呼吸不全と下肢の浮腫、収縮期雑音があったため、エコーで確認し、著明な心不全と診断した。利尿剤の投与を継続したところ浮腫と呼吸不全が改善、酸素投与量も毎分2Lから0.5Lに改善した。画像は利尿剤投与により呼吸不全改善後に実施したエコー検査によるもの。左心房の拡大や僧帽弁閉鎖不全(MR)が認められた。
①Bライン(COVID-19感染後の呼吸不全遷延症例) 102歳女性
②MR(僧帽弁閉鎖不全) 88歳女性
ポケットエコーは在宅医療の質を向上させる
「エコーを使いこなすには訓練が必要ですが、自分のものにできれば診断の幅がぐっと広がります。今ではポケットエコーが普及し、価格的にも身近になったので一人でも多くの先生にエコーを活用してほしいと考えています。エコーの使い方にセオリーはなく、聴診器のように使って、自分流の診断術を作っていくことが大切だと思います。」
製造販売:製造販売:GE ヘルスケア・ジャパン株式会社 販売名称:汎用超音波画像診断装置 Vscan Air
医療機器認証番号:303ACBZX00012000 Vscan Air CLの“CL”は上記医療機器の類型名(CLプローブ)です。
2. Vscan Air SLの“SL”は上記医療機器の類型名(SLプローブ)です。 GEは、商標ライセンス下で使用されるGeneral Electric Companyの商標です。Vscanは、GE HealthCareの商標です。
写真の携帯端末はVscan Air一式には含まれておりません。適応モバイル端末には仕様上の必須要件があります。詳細は弊社までお問い合わせください。